災害は、全国のどこで起きるのか、わかりません。被災地に駆けつけて災害ボランティア活動をしたいと思ったとき、その被災地がお住まいの地域から遠く離れている場合には、そこにたどり着くための交通費が大きな負担となります。
皆さんは、災害ボランティア活動をするために被災地の災害ボランティアセンターを目指すとき、高速道路の通行料金が無料になる方法があることをご存じですか?
1.災害時における高速道路利用料金の無料措置
実は、高速道路会社では、災害時において、道路整備特別措置法に基づき被災地自治体から要請等があった場合に、「ボランティア活動に使用する車両」に対して高速道路の無料措置を適用する事があります。
すべての災害において無料措置が適用されるわけではありませんし、あくまで災害ボランティア車両に限定された措置となり、一定の手続きを経る必要はありますが、遠方から自家用車で被災者に駆けつける災害ボランティアにとって、非常に重宝されている措置です。
2.無料措置の利用方法(概要)
無料措置の利用方法は次のとおりです。
1)高速道路会社等のHPで「通行証明書」を発行する。
高速道路会社等のホームページに掲載されている「災害ボランティア車両高速道路通行証明書発行サイト」にアクセスし、証明書発行システムの入力フォームに必要事項を登録すると、「通行証明書(PDF)」が発行されるので、これを印刷します。(高速道路の利用の際に使用するので、忘れずに持参してください)
2)高速道路の出口料金所で「通行証明書」等を係員に掲示する。
無料措置を利用する場合、高速道路の出入りには基本的に ETCレーンではなく、「一般レーン」を利用 します。
まず、高速道路に入るときに、入口ICは一般レーン(又はETC/一般の混在レーン)を利用し、通行券を受け取ります。
高速道路を出るときは、 出口ICの一般レーンを利用し、係員に「通行券」、「通行証明書」及び「本人確認書類」(本人確認できる写真付きの公的な証明書。運転免許証等)を渡す と、係員が通行証明書に「料金所通過確認印」を押し、本人確認書類と合わせて利用者に返却します。
1)災害ボランティアセンター等で「通行証明書」に押印を受ける。
被災地にて災害ボランティア活動が終了したら、災害ボランティアセンター等において、「通行証明書」に、「活動確認」の押印と「活動確認日」の記入を受けます。
2)高速道路の出口料金所で「通行証明書」等を提示する。
往路と同様に、高速道路に入るときは、入口ICの一般レーンを利用し、通行券を受け取ります。
高速道路を出るときは、 出口ICの一般レーンを利用し、係員に「通行券」、「通行証明書」及び「本人確認書類」を渡す と、係員が通行証明書に「料金所通過確認印」を押し、本人確認書類を利用者に返却します。復路では、「通行証明書」は返却されません。
3.無料措置の利用にあたっての主な注意事項
無料措置の利用にあたっては、以下の事項にご留意ください。
〇通行証明書は、高速道路の「往復利用」と「復路のみ利用」の場合に利用できるものです。(「往路のみ利用」はできません。)
〇無料措置の利用においては、ETCは利用できません。入口IC及び出口ICを通過する際は、ETCカードを車載器から抜いてください。
また、スマートインターチェンジにおいても利用できません。
〇災害ボランティア活動の終了後、災害ボランティアセンター等において「通行証明書」への「確認印の押印」と「活動確認日の記入」を受けていない場合は、無料措置の対象となりません。
通行証明書を持参していない場合も、無料措置の対象になりません。
※その他にも利用にあたっての注意事項等があります。
実際に利用する場合には、各高速道路会社のホームページでよくご確認ください。
・NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)
・NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)
・NEXCO西日本(西日本高速道路株式会社)
・JB本四高速(本州四国連絡高速道路株式会社)
・首都高速道路株式会社
・阪神高速道路株式会社